こんな症状が出たら、腸脛靭帯炎かもしれません
ランニングや自転車、登山などの運動をしているときに、次のような症状を感じたことはありませんか?
- 膝の外側にズキッとした痛みが出る
- 走り始めは痛くないが、距離を重ねると痛くなる
- 下り坂や階段を降りるときに痛みが強くなる
- 膝の外側を押すとピンポイントで痛い
- 休むと軽くなるが、再び走ると痛みが戻る
もし3つ以上当てはまる場合、「腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)」の可能性があります。
腸脛靭帯炎とは?
腸脛靭帯炎は、太ももの外側から膝の外側にかけて走る「腸脛靭帯」が、膝の骨と擦れて炎症を起こす症状です。
別名「ランナー膝」とも呼ばれ、マラソンやランニング、自転車などのスポーツをしている方に多く見られます。
痛みの原因
走行中に太ももの外側の筋肉(大腿筋膜張筋)が硬くなり、腸脛靭帯が引っ張られることで、膝の外側に摩擦が起こります。
この摩擦の繰り返しが炎症を生み、痛みを引き起こすのです。
腸脛靭帯炎の症状チェックリスト【自分で確認】
「もしかして自分も…?」と思ったら、次のチェックリストを確認してみましょう。
症状チェックリスト
- 走ると膝の外側が痛む
- 膝の外側の痛い場所を押すとズーンと響くように痛い
- 特に下り坂・階段を降りると痛みが強い
- 痛みが出たまま無理に走ると悪化する
- 休むと軽くなるが、走ると再発する
3つ以上当てはまる方は、腸脛靭帯炎の可能性が高いです。
特に「下り坂で痛みが強くなる」「膝の外側の一点が痛む」方は要注意です。
接骨院で行う検査方法
腸脛靭帯炎の診断は、以下のような方法で行われます。
- ノーブルテスト:膝の外側を押しながら膝を曲げ伸ばしし、痛みが出るか確認
- オーバーテスト:脚を後ろに下げたときに腸脛靭帯が引っ張られるか確認
- エコー検査(超音波):炎症や腫れ、摩擦部位の確認が可能
これらの検査により、炎症の有無や痛みの原因がより明確になります。
腸脛靭帯炎を放置するとどうなる?悪化と再発リスク
「少し痛いけど走れるから大丈夫」と放置してしまう方も多いですが、それは要注意です。
放置すると…
- 炎症が慢性化し、歩くだけでも痛い状態になる
- 腸脛靭帯だけでなく、太もも全体や骨盤までバランスが崩れる
- 再発を繰り返す膝になってしまう
早期に正しいケアを行うことで、回復期間を短くでき、再発も防げます。
腸脛靭帯炎のセルフケアと対処法【初期段階でできること】
痛みが軽い場合は、以下のセルフケアを行うことで回復が早まります。
ストレッチ
太ももの外側やお尻の筋肉を伸ばすことで、腸脛靭帯への負担を減らせます。
- 大腿筋膜張筋のストレッチ
- お尻(中殿筋)のストレッチ
- フォームローラーで太もも外側をゆっくり圧迫
※ 痛みが強いときは無理に行わず、専門家の指導を受けましょう。
ランニングフォームの見直し
- 着地時に膝が内側に入らないよう注意
- シューズの摩耗が片側に偏っていないか確認
- 急な下り坂を避ける
炎症がある場合
運動後は氷で10〜15分冷やすことで炎症を抑えます。
ただし、冷やしすぎには注意してください。
当院での腸脛靭帯炎の改善アプローチ
当院では、腸脛靭帯炎に対して次のような施術を行っています。
1. 原因を徹底的に分析
姿勢・動作チェックにより、どの筋肉やフォームに負担がかかっているのかを明確にします。
2. 腸脛靭帯周辺の環境改善
痛みの強い時期は無理な施術をせず、特殊電療・アイシングなどで炎症を鎮めますが、大事なのはその後です。腸脛靭帯炎の場合、腸脛靭帯の周辺の環境が悪くなっています。特に、大腿二頭筋が腸脛靭帯を囲むように存在するため、大腿二頭筋が硬くなったり、腸脛靭帯と癒着すると腸脛靭帯に負担がかかるため、大腿二頭筋を中心に手技でほぐしていきます。
3. 再発予防までサポート
痛みが取れた後は、ランニングフォームの指導やトレーニング指導を行い、「痛みを繰り返さない体づくり」をサポートします。
腸脛靭帯炎は、「痛みの出ている膝」だけを治しても再発します。
根本的に回復させるためには、身体全体の使い方を改善することが大切です。
まとめ
腸脛靭帯炎は、初期であればセルフケアでも改善が可能ですが、
痛みを我慢して走り続けると、治るまでに数ヶ月かかることもあります。
「走ると膝の外側が痛い」「症状チェックで当てはまった」
そんな方は、ぜひ早めに専門家へご相談ください。
当院では、走りながら治す腸脛靭帯炎施術を行っています。
再発しにくい身体づくりをサポートし、安心してランニングを続けられるよう導きます。


