今回はジャンパー膝(膝蓋靭帯炎)が治らない原因と治療法を紹介します。
この記事を読んでいる人はジャンパー膝になっていて、下記の様なことでお困りなのではないでしょうか?
・整形外科や整骨院で治療を受けているのに痛みが引かない
・スポーツを休んでいたのに復帰したらやっぱり痛い
・好きなスポーツをやめようか悩んでいる
・スポーツをやりながら治したい
ジャンパー膝の原因は使い過ぎで膝蓋靭帯に炎症が起きるので安静にして下さいと言われることが多いと思います。
バスケットボールやバレーボールなど膝を多く使うスポーツに多いジャンパー膝ですが、使い過ぎが原因であればチームの人全員がジャンパー膝になってしまいますが、実際は痛みなく運動をしている選手もいますし、運動を休んでいたのに復帰したら再発してしまう選手も多いため、本当にジャンパー膝の原因は使い過ぎなのでしょうか?
ジャンパー膝が治らない原因は大きく2つあります。
・膝蓋靭帯のみを治療している
・膝以外の部分を診ていない
治らない原因を見て膝蓋靭帯の治療をしていて何がいけないの?と思う人もいると思いますが、ジャンパー膝が治らない原因を知ることで、治すためにはどのような治療を受けるのがいいかが分かると思います。
ジャンパー膝が治らない原因
1.膝蓋靭帯のみを治療している
ジャンパー膝はお皿の下にある膝蓋靭帯が炎症を起こして痛みが出るのですが、膝蓋靭帯に炎症が起きてしまう本当の原因は使い過ぎなどではなく、膝蓋靭帯周りの環境が良くないためです。
膝蓋靭帯の下には脂肪体というクッションがあります。
このクッションが硬くなっていると膝蓋靭帯が動かしづらくなってしまい、その状態で運動を続けていると膝蓋靭帯に過度の負担がかかり炎症が出てしまいます。
またお皿の上には膝蓋上包という袋があり、この袋は膝の曲げ伸ばしをするときに膝がスムーズに動くようにしてくれていますが、この袋が硬くなっていると膝の曲げ伸ばしがスムーズにいかなくなることで膝蓋靭帯に負担がかかってしまいます。
膝蓋靭帯の治療をしていても痛みが変わらない場合は膝蓋靭帯周りに原因がある可能性が高いです。
2.膝以外の部分を診ていない
膝蓋靭帯は大腿直筋という太ももの筋肉がお皿を超えると膝蓋靭帯となり、膝の下にある脛骨粗面というところに付いています。
膝蓋靭帯は大腿直筋の一部なので、大腿直筋の柔軟性が失われると膝蓋靭帯にも負担がかかり炎症が起きてしまいます。
大腿直筋は骨盤から付いているため、体幹が弱く骨盤が不安定になっていると大腿直筋に負担がかかってしまいます。
また膝を動かすときは股関節や足首が連動して動いていると股関節、膝、足首にそれぞれ負担が分散されるため膝への負担が少なく済みますが、股関節や足首が硬かったりして連動して動いていないと、動いていない部分の負担が膝にきてしまい、膝が頑張り過ぎた結果ジャンパー膝になってしまいます。
スポーツ休んで安静にしていたら痛みは引くけど、復帰するとまたすぐに痛くなる場合は膝以外に原因がある可能性があります。
ジャンパー膝は膝蓋靭帯に炎症が起きて痛みが出るのですが、膝蓋靭帯に原因があることはほとんどなく、膝蓋靭帯ばかり治療していても治らないため、ジャンパー膝を改善する治療法を紹介します。
ジャンパー膝を改善する治療法
1.膝蓋靭帯周りの環境をよくする
膝蓋靭帯に原因があることはほとんどないので、原因のところで説明した膝蓋靭帯周りの脂肪体や膝蓋上包といったところを実際に触っていき、硬いところなど動いていないところがあれば治療を行っていきます。
膝蓋靭帯周りの環境が良くなることで、痛みが改善することが多いです。
2.大腿四頭筋のバランスを整える
膝蓋靭帯はお皿の下に付いていますが、お皿の上には大腿四頭筋という筋肉があります。
大腿四頭筋の1つで外側広筋という筋肉がありますが、この筋肉には負担がかかりやすく、硬くなってしまうとお皿を外に引っ張ってしまいます。
お皿が外に引っ張られてしまうと、お皿の下に付いている膝蓋靭帯も引っ張られて負担がかかりやすくなってしまうため、大腿四頭筋のバランスを整えることで膝蓋靭帯の負担も少なくなります。
3.体幹、股関節、足首の動きを改善する
安静にしていると痛みは引くが、また運動を始めるとすぐに膝が痛くなる場合は体幹、股関節、足首の可動域や筋力を診ます。
可動域や筋力が低下しているところがあればリハビリトレーニングをして膝への負担を軽減させていきます。
また筋力や可動域に問題がなくても、体幹から足首までを連動して使えているかがとても重要で、ある程度負荷をかけるトレーニングをすることで連動して使えるようになり、運動に復帰しても痛みが出ないようにすることができます。
ジャンパー膝が治らないときは痛みの原因となっているところを治療できていないことが多いので、原因をしっかり治療していけば治るものなのでお困りの方はご相談下さい。