肘痛

テニス肘(外側上顆炎)

こばやし接骨院の小林です。

テニスプレーヤーなら3割の方が経験したことがあるのがテニス肘。
テニスをやっている方に多く見られることから「テニス肘(テニスエルボー)」と呼ばれ、正式には「外側上顆炎」という肘の障害です。

テニス肘と言われていますが、テニスをしていない方にも起こりうる障害になります。

  • ゴルフをしている人
  • 仕事でよく手を使う人
  • 主婦などの家事をする人

実際は、スポーツ以外の仕事や日常の動作が原因で発症する場合も、少なくありません。
テニス肘は症状が進行すると、コップが持つことでさえ強い痛みを伴うことがあり、日常生活にも大きな支障をきたすため注意が必要です。

今回はそんなテニス肘(外側上顆炎)について解説していきます。

この記事は次のような人におすすめ!

  • テニス肘(外側上顆炎)って何か知りたい人
  • テニス肘(外側上顆炎)の原因を知りたい人
  • テニス肘(外側上顆炎)のセルフケアや予防の仕方が知りたい人
  • テニス肘(外側上顆炎)の治し方が知りたい人

記事を通して、テニス肘の原因やケア・予防などについてわかりやすく解説していきます。
テニス肘でお困りの方の役に立てると思います。

テニス肘(外側上顆炎)とは

テニス肘(外側上顆炎)とは、手関節伸筋群に負担がかかり、手関節伸筋群の付着部である肘外側に繰り返し負担がかかり続けることで、付着部に炎症が起こり痛みがでる障害です。
テニスプレーヤーに発症が多いのは、何度も何度もラケットを振るという同じ動作の繰り返しが原因となるせいです。特にバックハンドストロークの方が使うので、強い痛みを感じます。
似たような競技ではテニス以外にも、ゴルフなどのスポーツを行う方にも多く見られるため、テニス肘は「スポーツ障害(同じスポーツを繰り返し行い、骨や筋肉を使いすぎが原因で起こるケガ)」の一つと考えられています。

テニス肘(外側上顆炎)の原因

テニスやゴルフなどで手の伸筋群に繰り返し負担をかける「オーバーユース(使いすぎ)」が一番の原因です。
テニスやゴルフでいえば、経験の浅い初・中級者の場合は、ラケットやクラブの正しい面にボールを当てることができないために発症するケースや、ラケットの材質やガットの硬さ、衝撃の吸収性などが関係してるケースも考えられます。
また、年齢も要因の一つで40代以降で発症する人がぐーんと増えると言われています。その理由は、人間の身体は、年齢を重ねるにつれて筋肉は、ゴムのようなしなやかさが失われてきます。筋肉が硬くなると、同じ負担がかかっていても、微細な損傷が起きやすくなります。手首を使う頻度や、強さは変わっていないのに、年齢が高くなるほど痛みが起きやすいのは、これが原因です。

テニス肘(外側上顆炎)の症状

手首を動かす、物を持つ・握るといった動作を行うと痛みが出やすいです。

  • 雑巾を絞る動作が痛い
  • コップを持つ動作が痛い
  • ビンの蓋を開けるひねる動作が痛い
  • マウスやタイピング動作が痛い
  • フライパンなどを持つのが痛い   など

症状には個人差がありますが、ひどくなってくるとコップなどを持った時に痛くて落としてしまったり、安静にしていても肘にジンジンとした痛みが続く事もあります。

テニス肘(外側上顆炎)の検査方法

テニス肘(外側上顆炎)の検査は、お話を聞いて現状の症状や痛みの反応を調べる検査によって、ほとんどが分かります。
テニス肘は、腱の炎症のためレントゲン検査を行っても骨に異常がみられることはありません。
そのため、状況によっては超音波検査かMRI検査でより詳しく検査する場合もあります。

痛み誘発検査

・「Thomsenテスト(トムセンテスト)」
肘を伸ばし、手首を上に反らした状態でキープします。相手が下方向に力を加えた際に肘の外側に痛みがでるかを確認します。

・「chairテスト(チェアテスト)」
持ち上げる様に、椅子を手であげた時に肘の外側に痛みが出るかを確認します。

・「中指伸展テスト」
肘を伸ばし、手首と指をを上に反らしパーの状態でキープたし時、中指を下方向へ押された時、中指を上に持ち上げるようにした際に肘の外側に痛みが出るかを確認します。

これらの検査を行い、痛みを認める場合はテニス肘(外側上顆炎)の可能性がとても高くなります。

テニス肘(外側上顆炎)の治療・治し方

テニス肘(外側上顆炎)の治療は、電気治療などの物理療法と手技療法を用いて行っていきます。
また、ストレッチやリハビリ・身体の使い方改善を当院スタッフと一緒に行うことで、根本的な原因改善に繋がり、中・長期で見るとリハビリによる治療が最も効果が高いです。
テニス肘(外側上顆炎)を抱えている方の多くは、肩甲骨周辺に異常を認めることが多いです。肩甲骨の位置異常があると、腕の土台である肩甲骨が安定しなくなり上肢に力が入りにくくなるため、なにかするときに腕の力で無理やりやらなければいけなくなるため腕の負担が増え発症しているケースがあります。
そのため、肩甲骨周辺のリハビリを一緒に行っていきます。

テニス肘(外側上顆炎)の予防・ケア

前腕伸筋群がテニス肘の原因になるため、ストレッチが効果的です。
前腕伸筋群のストレッチのやり方を紹介します。

前腕伸筋群のストレッチ方法(右手を場合)

①右肘を伸ばして前に手を伸ばします。
②左手で、右手首を手のひら側に曲げます。
③前腕が伸びているところで、20秒キープします。3セット行いましょう。

まとめ

この記事では、テニス肘(外側上顆炎)の症状・原因・治し方などを解説しました。

まとめ

・テニス肘とは、前腕伸筋群に負担がかかり筋肉の付着部である肘の外側に炎症を起こし痛みが出る障害
・テニス肘は、オーバーユースが一番の原因で、他にも歳と共に筋肉の弾力性を低下するため年齢も一つの要因になる
・足底筋膜炎を治すためには、固まった伸筋群を柔らかくすることと同時に肩甲骨周辺を鍛えるなどの問題点を改善する必要がある

テニス肘(外側上顆炎)は、重症化すると治るまでにすごく時間がかかってしまう障害です。そのため、ひどくなる前に「あれ、肘の外側が痛いな」感じたら早めに治療に通うようにして下さい。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

ABOUT ME
葛飾区こばやし接骨院
葛飾区こばやし接骨院。柔道整復師の国家資格を保有。野球やサッカー・バレーボールなどスポーツの現場で活躍しているためスポーツ障害や外傷の臨床経験が豊富。