「少し痛いけど、まだ走れるから大丈夫」
「そのうち自然に治るだろう」
こうしてシンスプリントを放置してしまう方は少なくありません。
しかし、放置することで症状が悪化し、長期離脱や疲労骨折に繋がるケースもあります。
この記事では、シンスプリントを放置した場合にどうなるのか、
症状の進行パターンと注意すべきポイントを専門的な視点で解説します。
シンスプリントとは?
シンスプリントとは、すねの内側(脛骨)に沿って痛みが出る障害のことです。
正式には「脛骨過労性骨膜炎」と呼ばれ、
ランニングやジャンプ動作の繰り返しによって、骨膜や筋肉が炎症を起こしてしまう状態です。
放置するとどうなる?症状の進行パターン
シンスプリントは、初期の段階で適切に対処すれば比較的早く治るものですが、
放置すると次のように進行していきます。
【第1段階】運動後に少し痛む
走った後や部活の後に「すねが少し痛い」程度。
この時点で休養やケアをすれば1〜2週間ほどで回復することが多いです。
【第2段階】運動中にも痛みが出る
放置してトレーニングを続けると、運動中にも痛みが出るようになります。
痛みは鈍痛からズキズキとした痛みに変わり、フォームにも影響が出てきます。
ここで無理をすると、筋肉や骨膜の炎症が慢性化します。
【第3段階】日常生活でも痛む
階段の昇降や歩行でも痛みが出るようになります。
炎症が骨の深部まで広がり、慢性化している状態です。
この段階まで放置すると、安静期間が1〜2ヶ月以上必要になる場合もあります。
【第4段階】疲労骨折へ進行
さらに無理を続けると、脛骨の内部にひびが入る「疲労骨折」に進行します。
この段階では運動は完全禁止。
治療にも3ヶ月以上かかるケースが多く、競技復帰が大幅に遅れます。
放置したままでは治らない理由
シンスプリントを放置しても治りにくいのは、
痛みの原因である「筋肉や骨膜への負担」が取り除かれていないからです。
足首や骨盤の歪み
筋膜の硬さ
ランニングフォームの癖
不適切なシューズ
こうした“根本原因”を解消しない限り、
一時的に痛みが引いても、再び繰り返す可能性が高いです。
放置せずに早期改善するためにできること
① 練習を一度ストップする
痛みがある状態でのトレーニングは厳禁です。
軽症であれば1〜2週間の休養で改善するケースもあります。
② シューズやインソールを見直す
クッション性の低下した靴や、合っていないシューズは負担の原因です。
扁平足の方はインソールでアーチサポートを補うのがおすすめです。
③ 早めに専門家へ相談する
「我慢できる痛みだから」と放置せず、
スポーツ障害に詳しい接骨院・整形外科で原因を見つけてもらいましょう。
当院でのシンスプリント改善アプローチ
当院では、痛みのある部分だけでなく、
「なぜそこに負担がかかっているのか」を徹底的に分析します。
骨盤・膝・足首のバランスをチェック
筋膜リリースで炎症部位の緊張を軽減
再発予防のためのストレッチ指導
トレーニング復帰までのサポート
「痛みを繰り返さない身体づくり」を目的とした施術を行っています。
まとめ
シンスプリントは、「放置すれば治る」というものではありません。
放置することで、
慢性化して治りにくくなる
疲労骨折に進行する
練習再開までの期間が長引く
といったリスクが高まります。
早めに正しい対応をすれば、回復までの期間を大幅に短縮できます。
痛みを感じたら、まずは無理をせず専門家にご相談ください。



