あなたがこのページをご覧になっているということは、
シンスプリントの痛みに悩みながら、改善方法を探している最中かもしれません。
「筋膜リリース」という言葉を聞いて、自分でもできそうだと試された方も多いと思います。
しかし、「フォームローラーで筋膜リリースをしているのに、なかなか良くならない」という声も非常に多いです。
結論から申し上げると、シンスプリントには筋膜リリースが効果的です。
ただし、それは「セルフケア」ではなく、専門家が行う筋膜施術のことを指します。
ここでは、なぜ専門家による筋膜リリースが必要なのか、そして実際の施術例や正しいセルフケア法について詳しく解説します。
シンスプリントに筋膜リリースが有効な理由
シンスプリントの主な原因は「脛骨に付着する筋膜の過度な牽引」です。
走る・ジャンプするなどの動作を繰り返すことで、ふくらはぎ内側の筋肉(後脛骨筋・ヒラメ筋・長趾屈筋など)が硬くなり、骨膜を強く引っ張ります。
この繰り返しが骨膜炎を引き起こし、痛みとなって現れます。
筋膜リリースによって筋膜の癒着を改善し、筋膜と骨膜の間の滑走をスムーズにすることで、
骨膜への牽引ストレスを減らし、炎症の回復を促すことができます。
セルフ筋膜リリースでは改善しにくい理由
フォームローラーやマッサージボールを使うセルフ筋膜リリースは、浅層の筋膜を広く緩めるには有効ですが、シンスプリントの原因となる「深層筋膜」や「骨膜付着部位」まで届かないことが多いです。
特に、後脛骨筋はふくらはぎの深部に位置しており、表面から強く押しても届きにくい筋肉です。
また、ローラーで刺激する方向を誤ると、かえって筋膜を引き伸ばしすぎて炎症を悪化させることもあります。
セルフケアは補助的には良いのですが、根本的な癒着の解消には専門的な技術が必要になります。
専門家による筋膜リリースの特徴
接骨院などで行う筋膜リリースは、単に押したりほぐすものではありません。
解剖学に基づき、筋膜の癒着しているポイントを触診で正確に捉え、適切な方向と圧でリリースを行います。
また、筋膜は全身でつながっており、脛だけでなく足裏・ふくらはぎ・太もも・骨盤にまで影響しています。
そのため、当院ではシンスプリントの施術においても、下肢全体の筋膜ラインを整えるアプローチを行っています。
これにより、脛骨周囲の炎症が改善するだけでなく、再発しにくくなります。
セルフケアの正しい活用法
セルフ筋膜リリースを完全に否定する必要はありません。
正しく使えば、回復をサポートする効果があります。
以下のポイントを意識して行ってみてください。
- ローラーを転がす方向:足首から膝へ向かって“軽く流す”程度に
- 圧の強さ:痛気持ちいい程度。強く押しすぎない
- 時間の目安:片脚1〜2分程度で十分
- 練習後のアイシングと併用:筋膜の滑走改善+炎症鎮静の両面からサポート
また、痛みが強いときは無理にローラーを当てないようにしましょう。
痛みがあるうちは、専門家の施術を優先することをおすすめします。
まとめ
- シンスプリントの原因は、脛骨周囲の筋膜の癒着や滑走不全
- セルフ筋膜リリースは補助的には有効だが、深部の筋膜までは届かない
- 専門家による筋膜リリースは、正確に癒着部位を捉え根本的な改善が可能
- 再発予防には、足裏から骨盤までを含めた筋膜ラインの調整が重要
- セルフケアは“痛みが落ち着いてから”軽く行うのがベスト
セルフケアでなかなか良くならない場合は、我慢せずに専門家に相談してください。
正しい施術とケアの組み合わせで、あなたの脚は必ず回復していきます。



