シンスプリントで痛みが出ると、「サポーターをつけたほうがいいの?」「つければ楽になるのでは?」と考える方が多いと思います。
しかし、結論から申し上げると、シンスプリントにサポーターはあまり効果的ではありません。
サポーターが効果を感じにくい理由
シンスプリントの痛みは、ふくらはぎの筋肉が骨膜を引っ張ることで骨膜に炎症が起きている状態です。
つまり、「筋肉の表面」ではなく「骨膜」が炎症を起こしているため、外側からサポートするサポーターでは直接的にアプローチすることができません。
サポーターを装着することで一時的に“安心感”や“安定感”を得られる場合もありますが、
それは根本改善ではなく一時的なサポート効果に過ぎません。
サポーターに頼りすぎないほうがいい3つの理由
① 筋肉や関節の動きが悪くなる
サポーターで固定することで動きが制限され、
筋肉や関節の可動域が狭くなる傾向があります。
その結果、筋肉の柔軟性や血流が低下し、回復を遅らせることもあります。
② 筋力が低下する
長期間サポーターに頼っていると、
本来使うべき筋肉がサポートに頼り始め、支える力(筋力)が落ちてしまうことがあります。
特にふくらはぎや足首の筋肉はシンスプリント回復に重要なため、
筋力低下は再発リスクを高めます。
③ 他の部位に負担がかかる
サポーターによって動きが制限されると、
代わりに膝や股関節、足首など別の関節に負担がかかる場合があります。
特にランニング動作ではその影響が顕著です。
サポーターよりもおすすめなのは「インソール」
実際、当院にシンスプリントの患者様が来られた際には、サポーターよりもインソールの調整・交換をおすすめしています。
インソールを適切に調整することで、
- 着地時の衝撃を分散
- 足のアーチをサポート
- 骨膜にかかる負担を軽減
といった効果が得られます。
特に、アーチが低下している方やオーバープロネーション(足首が内側に倒れやすい方)は、
インソールの見直しだけでも痛みの軽減につながることがあります。
ただし、どちらも「治すもの」ではない
ここで大切なのは、サポーターもインソールも治療ではないという点です。
どちらも「患部への負担を減らす」サポートアイテムであり、
炎症そのものを治しているわけではありません。
もし、痛みが続いている場合は、
筋膜・筋肉の癒着やアライメント(身体の歪み)を整える専門的な施術が必要になります。
当院では、筋膜リリースや骨格調整を通して、シンスプリントの根本原因にアプローチし、再発しにくい身体づくりをサポートしています。
まとめ
- サポーターはシンスプリントに直接的な効果は少ない
- 固定により動きが悪くなったり、筋力低下のリスクもある
- インソールの方が衝撃吸収・負担軽減に有効
- どちらも「治療」ではなく「補助」
- 根本改善には専門家による施術と動作の見直しが必要
サポーターに頼りきらず、正しいケアと施術で再発を防ぐことが大切です。
痛みが長引く場合は、ぜひ専門家にご相談ください。



