成長期の野球肘(内側型)

小学生や中学生の成長期に起こる野球でボール投げると肘が痛くなる野球肘
肘が痛くなって休んでもまたボールを投げると痛くなったりとなかなか痛みが改善しづらいスポーツ障害ですが、根本の原因を施術することで早期に痛みが改善できることも多いため、成長期の野球肘の痛みの原因から施術方法までを紹介します

原因

肘の内側の骨には野球でボールを投げるときに必要な筋肉が付いています
この筋肉に過剰に負担がかかると筋肉が肘の内側の骨を剥がすような力が働き、肘の内側が痛くなります
肘の内側に負担がかかりやすくなってしまう原因を紹介します

1.全身を使って投げられていない

野球時になってしまう場合、肘だけに問題があることは少なく、肩や肩甲骨、股関節など他に問題があることが多く、結果的に肘に負担がかかっていることが多いです
野球でボールを投げるときは全身を使って投げる必要があります
足からの力を手に伝えることで、無駄に力を入れなくてもボールを投げることができます
肩や肩甲骨、下半身の柔軟性が低下したりしていて、下半身と上半身が連動して動かせないため、上半身の力だけでボールを投げないといけなくなり、肘に負担がかかってしまいます

2.投球フォームに問題がある

小学生で野球を始めたときに『肘を前に出しなさい』、『肘を高く上げなさい』など間違ったイメージで投球フォームを覚えてしまい、負担のかかるフォームで投げ続けている子も多いです
投球フォームにはある程度守るべきポイントがあり、そこから外れていると肘に負担がかかってしまいます

3.ボールの投げ過ぎ

成長期の子供の骨は大人とちがい成長するために柔らかいため、強度がとても弱いです
そのためボールを投げ過ぎると、その負荷に肘の骨の強度が耐えられなく痛みが出てしまいます

症状

野球肘は大きくて分けて2つの症状に分かれます
筋肉を痛めてしまう場合と軟骨を痛めてしまう場合があります
どちらの場合でも肘の内側を押すと痛みがあり、肘の曲げ伸ばしで痛みや動きの制限が出ることもあります
また痛みの軽いときはボールの投げ始めや練習が終わった後に痛み、野球をプレーする分にはあまり支障はありませんが、悪化していくと投球の度に痛みが出てプレーをすることが難しくなります
成長期の野球肘で1番気を付けないといけないことは肘の軟骨を痛めたり、骨が筋肉に引っ張られて剝がれてしまうことです
早期に気付けばしっかり改善しますが、痛みがあっても投げられないことはないので無理に投げてしまい軟骨や骨が剥離してしまうと、その後肘の内側に負担がかかりやすい肘になってしまい、高校生になったりしたときに肘の内側に痛みが出やすくなってしまうので早期発見がとても重要です

こばやし接骨院の成長期野球肘(内側型)への施術方法

1.超音波観察と触察で損傷した部分の状態を確認する

成長期野球肘は筋肉を痛めているか軟骨を痛めているかで、その後の経過や施術方法は変わってきます
超音波観察により詳細な病態が把握できるため、ケガの状態に合わせた正確な施術を行うことができます
初期の軟骨損傷だとレントゲンではわからないこともあるので、超音波観察はとても重要です
また肩や肩甲骨、下半身の柔軟性が低下しているために痛みが出ている場合もあります
こばやし接骨院では実際に触ったり、動きをみたり、いろいろな検査などを行い肘の痛みの根本の原因を探すことで、痛みを最短で改善するようにしています

2.電気治療を行う

こばやし接骨院の電気は炎症や腫れなどを軽減、除去し、同時に回復を促進できる電気を行ことができます
また軟骨が損傷している場合、軟骨の回復を早める電気を行うことで肘の早期回復が期待できます

3.硬くなっている肘の筋肉を緩める

野球肘の原因となる肘の内側に付く筋肉を手技で緩めます
肘の内側に付く筋肉の柔軟性を元に戻すことで痛みを改善することができます

4.肩や肩甲骨、下半身の柔軟性を向上させる

肩や肩甲骨、下半身の柔軟性を向上させることで、全身を使って投げれるようになるため、肘にかかる負担を軽減することができます

5.フォームを修正する

間違った動作でボールを投げていると、肘にかかる負担が増えてしまうので、必要があればフォームを修正していきます

6.患者さんと今後の計画を立てる

肘が痛くなって病院などに行った際に肘が痛いと休んで下さいと言われるだけで意味がないというお話を患者さんからよく聞きますが、きちんと理由を説明されないためにそう思っていしまう方が多いのだと思います
しかし成長期の野球肘は軟骨を痛めている場合がほとんどで、初めのうちは炎症だけなので無理をすれば投げられなくはないのですが、痛みがあるまま投げ続けていると軟骨自体を損傷してしまい、その後の野球人生で肘に痛みが出やすくなってしまうので、休んだほうがいいと理由がありますが、肘が痛くても小学生最後の大会や大事な大会などで休みたくないこともあると思います
こばやし接骨院ではエコーで観察するなどして、その時の症状など状況を踏まえて休んだほうがいいか、その試合だけ投げるかなど患者さんと相談して施術を行っていきます