今回は指の剥離骨折を早く治す治療法を紹介します。
指の剥離骨折が早く治る治療法といっても、骨折した骨が大幅に期間が短縮してくっつくというわけではなく、骨がくっついた後にすぐに指が骨折する前と同じように動かせるようになるということです。
指の剥離骨折は骨がくっついたから終わりではなく、指が元通り動かせるようになるのがゴールになります。
指の剥離骨折はケガ直後からしっかり治療と固定が出来ていれば、固定が外れたときに筋肉や関節も固まらずに元通り指が動かせるようになり、治療を終えることができますが、治療や固定ががうまくいかず、指が動かせるようになるまで時間がかかってしまう場合もあります。
剝離骨折の回復を遅らせる大きな3つの原因
その原因は大きく３つあります。
１．剥離骨折を捻挫と勘違いして、治療や固定をしていなかった
剥離骨折を指の捻挫と勘違いしてしまい、湿布を貼って様子をみてしまう人もいます。
骨折している場合、固定をしないとなかなか治らないため、ケガ直後から腫れや内出血が著明に出ている場合は剥離骨折している可能性が高いので、自己判断せずにすぐに診てもらいましょう。
２．固定はしていたが、固定が弱かった
固定をしっかりすると関節や筋肉が固まってしまうと思う人もいると思いますが、そんなことはありません。
固定をしっかりすることで、腫れが早く引き、骨がつきやすくなります。
また剥離骨折した部分の状態が良くなっていくにつれて固定も軽くしていくので、関節が固まってしまうこともありません。
固定が弱かったりすると、患部の安静が保たれず腫れなどが引きづらくなってしまいます。
腫れや痛みがなかなか引かないと、骨もくっつきづらくなってしまうため、結果的に固定も長くなってしまい関節なども固まってしまうため、元通り指が動かせるようになるまで時間がかかってしまいます。
３．固定期間が長すぎてリハビリをするのが遅かった
骨がしっかりつくまで固定をして、そこからリハビリを開始すると筋肉や関節が固まってしまい、リハビリに時間がかかってしまいます。
剥離骨折はしっかり固定をしていれば早い時期に仮骨という仮の骨が出てきます。
仮骨が出ていれば骨がずれる心配はなくなるので、リハビリを開始しても問題なく、筋肉や関節が固まってしまうのを防ぐことができます。
上記の理由のために骨折した骨がくっつくまでに時間がかかったり、骨折した部分の腫れが残ってしまい指の曲げ伸ばしがしっかりできるようになるまで時間がかかってしまうことがあります。
このようにならないためにも指の剥離骨折をしてしまったときはケガ直後からしっかりした治療が必要になるので、その治療法を紹介します。
指の剥離骨折を早く治す治療法
剥離骨折した部分をしっかり固定する
指の剥離骨折の治療で１番重要なのはしっかりした固定を行うことで、骨折した部分が動かないように指から手首まで固定を行います。
剥離骨折はボールが当たったりして、指が無理矢理伸ばされた際に筋肉に引っ張られ発生します。
指を曲げ伸ばしする筋肉は手首の方から付いていて、指だけの固定だと手首や指の付け根の関節が動いてしまい、剥離骨折の原因となった筋肉が剥離骨折した部分を引っ張ってしまい安静が保たれず、骨の回復を遅らせてしまうため、指から手首まで固定する必要があります。
※左図のように手首から指先（包帯の下には固定具が入っています）までの固定が必要で、右図のような指先だけの固定だと指の筋肉が動いてしまい、治りづらくなってしまいます。
指の剥離骨折をしっかり固定をすることで早く治る理由が２つあります。
１．骨がつくのが早くなる
剥離骨折をすると骨折した部分から腫れなどの炎症が起こります。
炎症は骨折が治っていく過程で必要なものですが、腫れなどの炎症が出過ぎてしまうと逆に骨がくっつくのが遅れてしまうため、しっかり固定をすることで早く腫れを抑える必要があります。
腫れが早く引くと、仮骨という仮の骨が出やすくなり、仮骨ができると骨がずれる心配もなくなり、そこからどんどん元の骨に戻っていき、折れた骨がしっかりくっついていきます。
固定が不十分だと腫れが引きづらくなり、仮骨も出づらくなるため、結果的に骨がつくのが遅れてしまいます。
２．リハビリを早く始めることでき、指が元通り動かせるようになる
しっかり固定をすると腫れが早く引き、仮骨という仮の骨が出来るのが早くなります。
仮の骨が出てくれば、骨がずれる心配がなくなるので早くリハビリを開始することができます。
指を早期に動かすことで、筋肉や関節が固まってしまうのも防ぐことができるので、固定が外れた時に指が元通り動かせるようになります。
骨が完全にくっついてから固定を外してリハビリを始めると、筋肉や関節が固まってしまい、指が元に動かせるようになるまで時間がかかってしまいます。
指の剥離骨折はしっかり固定を行い、適切なタイミングでリハビリを開始することで、関節や筋肉が固まってしまうことも防ぐことができ、指が元通り動かせるようになるので、ケガ直後からすぐに治療を受けましょう。
