ジャンパー膝(膝蓋靭帯炎)

ジャンパー膝の原因は?なぜ起こるのかを専門家が分かりやすく解説

ジャンプ動作やダッシュを繰り返すスポーツをしていると、
「膝のお皿の下あたりが痛い…」
「走り続けるとズキッとする」
このような症状が出て、調べてみたら “ジャンパー膝” かもしれない 。
そう感じてこの記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。

ジャンパー膝は しっかり原因を理解すること が改善への最短ルートです。
本記事では スポーツ現場の臨床経験 × 医学的知見 をもとに、ジャンパー膝の原因を徹底的に分かりやすく解説します。

ジャンパー膝の原因は「オーバーユースだけでは説明できない」

多くのサイトでは、「使いすぎ(オーバーユース)が原因」と書かれていますが、実際のスポーツ現場では これだけで説明できません

同じ練習量でも痛くなる人とならない人がいるからです。

ジャンパー膝の原因は 複合的に積み重なる“負荷の偏り” にあります。
ここからは原因を深く掘り下げて解説します。

一般的に言われているジャンパー膝の原因

ジャンパー膝は、ジャンプやダッシュなどの動作を繰り返しするスポーツに多く見られて、オーバーユース(使いすぎ)が影響するスポーツ障害だと言われます。
ジャンプやダッシュにより太ももの前側にある大腿四頭筋の柔軟性が低下して、症状が発生すると言われています。

本当にオーバーユースが原因!?

本当にオーバーユースが原因なのでしょうか?
私は、オーバーユース(使い過ぎ)が原因ではないと考えます。
その理由を解説します。
オーバーユースが原因であれば、同じ練習をしているすべての人に症状が発症するという事になります。あなたのチームメイトの方、みんなジャンパー膝になっていますか?
そんなことはないと思います。むしろ、ジャンパー膝になっている人のほうがチームの中では少ないのではないでしょうか?

そのため、私は違う部分に原因があるのではないかと考えています。

その原因は、全身の歪み・股関節や足首の問題・身体の使い方です。

本当にオーバーユースが原因であれば、まったく同じ練習をすべての人が発症するはず!
しかし、実際にはジャンパー膝の選手のが少ないはず。ということは、オーバーユースがすべての原因ではないと言える。

本当の原因とは

膝蓋腱への“繰り返しの負担”(オーバーユース)

ジャンプ動作・着地・ストップ動作では、大腿四頭筋→膝蓋腱→脛骨
という順に強いストレスがかかります。

特に

  • 急激に練習量が増えた
  • 連日の練習
  • 固い地面での練習
  • スパイクの摩耗・シューズの劣化
  • 急激に練習量が増えた
    は膝蓋腱の負担をさらに増加させます。

太ももの筋肉バランスの乱れ(特に大腿四頭筋が硬い)

●大腿四頭筋の硬さ・張り過ぎ

太ももの前側が硬くなると、
膝蓋骨が引っ張られ → 膝蓋腱に常にテンションがかかるため
ジャンプ動作でさらに負担が増加します。

● ハムストリングス・お尻の筋力不足

後ろ側の筋力が弱いと前側だけで衝撃を受け止めるため、
負荷が“前偏り”になり膝蓋腱に負担が集中します。

スポーツ現場で非常に多いパターンです。

股関節・足首の硬さ(動きの連動性の欠如)

ジャンプ、着地、方向転換は“全身の連動”で行う動作です。

しかし、

  • 股関節が硬い

  • 足首が硬い

  • 体幹が弱い

などの問題があると、本来分散されるはずの衝撃が 膝周辺だけに集中 します。

【 特に多い例】

  • 足首が硬い → 着地時に膝だけで衝撃吸収

  • 股関節が硬い → ジャンプ動作が膝主導になり大腿四頭筋に頼る動作になる

これらは治療院や整形外科では見落とされがちなポイントです。

フォームの癖・動作エラー

練習量が同じでも痛くなる人とならない人がいる最大の理由が「フォーム」。

特に、

  • 着地で膝が内側に入る(ニーイン)
  • ジャンプ時に体幹がぶれる
  • 片脚着地が弱い
  • つま先だけで衝撃を受ける

などは膝蓋腱に過度なストレスがかかります。

フォームの癖は「原因」であり「再発要因」でもある ため要注意。

成長期のアンバランス(中高生に多い)

中学生・高校生スポーツに多い理由は

  • 骨の成長に筋肉が追いつかない

  • 大腿四頭筋が硬くなりやすい

  • 急な練習量アップと試合シーズンの重なり

これらが影響し、膝蓋腱がストレスを受けやすくなります。

特に 成長期はリカバリー能力が低い ため、放置で悪化しやすい点が重要です。

体重・疲労・睡眠不足などの“外的要因”

  • 体重増加

  • 疲労の蓄積

  • 睡眠不足

  • 栄養不足

  • ウォームアップ不足

これらはジャンパー膝の「見落とされがちな原因」です。

体重1kg増えると着地衝撃は2〜3kg分増えると言われており、
ジャンプ競技では特に影響が大きくなります。


ジャンパー膝の原因は、全身の歪み・股関節や足首の問題・身体の使い方のどれかかもしくはすべてがあるせいだと考えます。
この3つの原因によって、ジャンプやダッシュするときに膝の力に頼って行わなければならないため、膝の負担が増えてジャンパー膝になっています。

例えば、ジャンプをする際に股関節・膝・足首の力を使ってジャンプできれば一つに関節が出さなければいけない力は約30%です。しかし、何かしらの原因(先ほど挙げた三つの原因)で股関節や足首がうまく機能していなかったら膝だけに100%の力を出さなければいけません。

これが、同じ練習を行っていてもジャンパー膝になる人とならない人の違いだと思います。

本当のジャンパー膝の原因を言うのであれば、ただ単に練習量の多いオーバーユースではなく、練習の中で何かしらの原因よって膝だけに頼ってしまい、膝にオーバーユースが起こってしまっていると言い方が正しいのではないでしょうか。

【重要】ジャンパー膝は「膝だけの問題」ではない

ジャンパー膝の発生には、

  • 股関節

  • 体幹

  • 足首

  • 太ももの筋肉バランス

  • 着地フォーム

  • 身体連動性

などが複合的に関与しています。
そのため、湿布やマッサージだけで改善しない理由は “本当の原因” が膝以外にあることが多いから です。

 痛みを繰り返さないために必要なのは“原因別アプローチ”

ジャンパー膝は「痛みが出た部分をケアするだけ」では治りません。

必要なのは、どの原因が自分に当てはまるのかを見つけ、それに合わせた正しいケアを行うことです。

【スポーツを続けながら改善したい方へ】

ジャンパー膝は、原因さえ正しく見極められれば改善できる症状です。
特に、

  • 中高生の部活

  • 社会人ランナー

  • バスケ・バレー・サッカー選手
    など「練習を休めない方」は、早期のケアが必要です。

もし、

  • 何度も再発している

  • 練習を休んでも痛みが戻る

  • 病院で“安静”としか言われなかった

  • 湿布・ストレッチで改善しない

という方は、膝以外の原因の可能性が高い です。

当院での施術内容についてはこちら

まとめ

  • ジャンパー膝の原因は「使いすぎ」だけでは説明できない

  • 大腿四頭筋の硬さ、股関節や足首の硬さ、フォームの癖など“複合的要因”

  • 成長期特有のアンバランスや疲労・体重も関係

  • 膝以外の要因を改善しないと再発を繰り返す

  • 原因の“見極め”と“根本アプローチ”が最重要

ジャンパー膝でお悩みの方は、原因に合ったケアで早期改善を目指しましょう。

 

ABOUT ME
小林 勇太
葛飾区こばやし接骨院院長。柔道整復師の国家資格を保有。葛飾区柔道整復師会学術部長を務め、頻繁に医学のセミナーへ参加し最新の医学的知見を取り入れています。野球やサッカー・バレーボールなどスポーツの現場で活躍しているためスポーツ障害や外傷の臨床経験が豊富。