コラム

腰痛は動かして治す

厚生労働省の調査では、男女共に腰痛を訴える方が多くいらっしゃいます。
実は、腰痛を安静にするのはあまり良くないということが最近の研究でわかってきたそうです。

安静にしないが世界の共通認識になってきている

世界の多くの国の診療ガイドラインでは、腰痛が起こった場合は3日以上の安静は良くなく、痛みの範囲内で動いたほうが良いとされています。
様々な研究結果から、3日以上安静にした人のほうが、普段通り動いた人よりもその後の経過が悪いことがわかってきたのです。
このように、世界から見ても腰痛への認識は以前より大きく変わってきています。

コルセットは最初の三日間は効果的とされていますが、それ以降は腰の安静にさせすぎてしまうことにつながり、そのことがかえって痛みを過敏にするとされており、安静のし過ぎは“百害あって一利なし”なのです。

腰痛の85%は原因不明

病院などにかかる人で、MRIやレントゲン撮影、医師の診察で原因が特定できるには、約15%しかありません。
逆にいえば、脊柱管狭窄症や腰椎ヘルニア・圧迫骨折といった大きな原因がなく心配する病気のない腰痛の方が大半を占めるということになります。

そんな大半の腰痛の原因はどのようなことが考えられるのでしょうか?

長引く腰痛の原因は脳?

腰痛に脳が関わっているというのは、例えば腰痛になったときに「どうなっているのだろうか」「いつ良くなるのだろうか」と不安や恐怖心が強まると脳のある部分が過剰に興奮して機能を変えてしまいます。
人間のカラダは良くできており、痛みを感じるとカラダの中から痛みを抑える物質が出ますが不安が募るとその物質が出づらくなり、その結果、痛みを抑える物質が出ず痛みに過敏になる、痛いから怖いからとカラダを動かさないという悪循環になるのです。

腰痛の改善には運動が効果的

脳が「この動きが痛いのではないか」「この動きは危険だ」と感じてしまうから先ほど説明したように痛みを抑える物質が排出されなくなってしまったり、「闘争&逃走反応」と呼ばれる、「交感神経優位」な状態を創り出します。
交感神経が優位モードでは、戦闘モードなので筋肉は緊張状態になってしまいます。
これもまた、腰痛に繋がります。

ですので、脳から刺激を与えていくということは腰痛の改善に繋がります。
そして、どのように刺激を与えていくかというと「運動」です。

人間のカラダには、全身に感覚器と呼ばれるセンサーが存在し、カラダを動かすことでそのセンサーが働き脳にたくさんの「感覚刺激」が与えられます。
例えば、仰向けに寝ておしりを上げたりおろしたりすれば背中が床についたり離れたりするため「触覚」刺激が与えられます。
また、同時に腰を動かしているため「この動きは痛くない・安全だ」という刺激が与えれます。
このように、様々な刺激を与えることで脳が活性化されて正常に戻り、様々な動きの安心安全が生まれてきます。

ですので、腰痛を治すには安静ばかりではなく動かすことが重要といえるでしょう。

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葛飾区こばやし接骨院
葛飾区こばやし接骨院。柔道整復師の国家資格を保有。野球やサッカー・バレーボールなどスポーツの現場で活躍しているためスポーツ障害や外傷の臨床経験が豊富。