足底筋膜炎

足底腱膜炎と足底筋膜炎の違いは?呼び方の違いと治療法を徹底解説

朝起きて一歩目に足の裏に激痛が…

「朝、布団から出て一歩踏み出した瞬間にかかとに激痛が走った」
「長時間歩いたあとに足の裏がズキズキ痛む」

そんな経験をして、調べてみると「足底筋膜炎」や「足底腱膜炎」という言葉を目にすることはありませんか?
同じような症状を指しているようだけれど、「筋膜」と「腱膜」、いったい何が違うのだろう?と疑問に思う方も多いはずです。

実は、足底腱膜炎と足底筋膜炎に大きな違いはありません。
医学的な表現の違いはありますが、一般的には同じ疾患を指す言葉として使われています。

この記事では、「足底腱膜炎」と「足底筋膜炎」の違いをわかりやすく解説し、さらに治療や改善方法についても紹介していきます。
足裏の痛みに悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。

足底腱膜炎と足底筋膜炎の違いは?

冒頭でも述べたように、大きな違いはありません。
厳密には以下のような違いがあります。

  • 足底腱膜炎
    かかとから足の指先までをつなぐ「足底腱膜」という強靭な組織が炎症を起こしている状態。
  • 足底筋膜炎
    足裏の筋肉を覆う「筋膜」が炎症を起こしている状態。

どちらも足底の同じ部位で炎症や負担がかかっているため、同義語として使われることがほとんどです。

なぜ2つの呼び方があるのか?

医学的な背景

海外の医学文献では「Plantar Fasciitis(プランターファシアイティス)」という言葉が使われています。
この「Fascia(ファシア)」は日本語に訳すと「筋膜」にも「腱膜」にもなるため、日本語では「足底筋膜炎」と「足底腱膜炎」の両方が存在するようになりました。

臨床現場での使われ方

  • 整形外科などの診断名では「足底腱膜炎」と記載されることが多い
  • 一般的なメディアや治療院では「足底筋膜炎」という呼び方が広く普及している

つまり、どちらを使っても間違いではなく、診断や治療方針に差が出るわけではありません。

症状に違いはあるのか?

呼び方が違っても、症状は同じです。

  • 朝起きて最初の一歩が激痛
  • 長時間歩いたあとや運動後にかかとや土踏まずが痛む
  • かかとを押すとズーンと響くような痛みがある
  • ひどくなると、じっとしていても痛みを感じる

こうした典型的な症状は、足底腱膜炎でも足底筋膜炎でも同様です。

治療やアプローチに違いはあるのか?

結論から言うと、呼び方が違っても治療法に差はありません。

整形外科では以下のような対処が一般的です。

  • 湿布や痛み止めの処方
  • 安静の指示
  • インソールの作成
  • 衝撃波治療(保険適応外のことも多い)

しかし、これらはあくまで「対症療法」であり、根本改善につながりにくいのが現実です。

足底腱膜炎・足底筋膜炎が治りにくい理由

  • 足は毎日使う部位のため、安静にしても負担を完全に減らせない
  • 炎症ではなく「組織の硬さ」や「アライメントの崩れ」が原因になっている
  • 姿勢や歩き方のクセが改善されないと再発しやすい

このため、湿布や安静だけでは改善しないケースが多いのです。

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改善のために効果的な方法

足底腱膜炎・足底筋膜炎を根本から改善するためには、原因へのアプローチが必要です。

  1. 筋肉の柔軟性を取り戻す
    ふくらはぎや足裏のストレッチを行い、筋肉の硬さを和らげる。
  2. 筋肉の癒着を剥がす
    難治性の足底筋膜炎になっている場合だと、筋肉の癒着が起こっていることがあるため剥がす必要があります。
  3. 足のアライメントを整える
    骨盤や足首のバランスを調整し、足底への過剰な負担を減らす。
  4. 正しい体の使い方を身につける
    歩き方や立ち方を改善することで、再発を防ぐ。

当院では、これらのポイントを丁寧にチェックし、手技療法や運動指導を通じて改善を目指しています。

当院の施術について詳しくこちら

まとめ

  • 足底腱膜炎と足底筋膜炎は、呼び方が違うだけで同じ疾患
  • 医学的には「腱膜」「筋膜」で厳密な違いはあるが、症状や治療に差はない
  • 大事なのは名称ではなく、「なぜ痛みが出ているのか」を解決すること
  • 根本改善には筋肉の柔軟性回復・アライメント調整・歩き方の改善が必要

もし今、足裏の痛みが長引いているなら、湿布や安静だけでなく、原因にしっかりアプローチしてみませんか?
当院では一人ひとりの足の状態を丁寧に見極め、再発しにくい身体づくりをサポートしています。
お気軽にご相談ください。

ABOUT ME
小林 勇太
葛飾区こばやし接骨院院長。柔道整復師の国家資格を保有。葛飾区柔道整復師会学術部長を務め、頻繁に医学のセミナーへ参加し最新の医学的知見を取り入れています。野球やサッカー・バレーボールなどスポーツの現場で活躍しているためスポーツ障害や外傷の臨床経験が豊富。